教育力が高い大学ランキング2020(近畿編)

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教育力が高い大学ランキング2020(近畿編)

写真=京都大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「教育力が高い大学ランキング(近畿編)」だ。

1位は京都大学で464ポイント。同大の教育力を象徴するのが、ゆかりのある人物から計11人に及ぶノーベル賞受賞者を輩出していること。古くは日本初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士に遡り、2019年には吉野彰名誉教授がノーベル化学賞を受賞した。この背景にあるのが理念として掲げる「対話を根幹とした自学自習」。多くの人々と交流しながら、主体的に学問を追求する姿勢を重視する教育の在り方である。学びの中で培われる分析力と俯瞰力、知識を活用する力、そして外国語運用能力を含むコミュニケーション力といった基礎的学力を基盤として、自由な発想でより高度な学びへと発展できる教育環境が用意されている。

2位は大阪大学で153ポイント。2019年度より一新したカリキュラムでは「教養教育」「専門教育」「国際性涵養教育」を3つの柱として、すべての教育を1年次から始まる4年間の学部教育、さらに大学院進学後まで切れ目なく行う縦型教育を展開。分野を横断して「教養」「専門」「国際性」を、全学年を通して継続的に学べる仕組みが構築されている。特色ある学びとして挙げられるのが、1年次の初めに他学部・他分野の学生と連携して学び、多角的な考え方や課題解決の道筋を意識する場となる「マチカネゼミ」。ビブリオバトル(本を紹介するコミュニケーションゲーム)を通してプレゼン力を磨くゼミや、統計物理学を通して社会の仕組みを理解する文理融合型のゼミなど、約250の多彩なクラスで、学習意欲や専門分野に対する幅広い視野を培うことができる。

3位は関西学院大学で29ポイント。2019年に130周年を迎えた豊富な実績と長い歴史を持つ同大にあって、教育における先進性を感じさせるのが、日本アイ・ビー・エム株式会社と同大教員が共同開発し、2019年4月から開講されている全10科目の「AI活用人材育成プロジェクト」である。これは実際のプロジェクトで得た知見を基に日本アイ・ビー・エム社が設定した、AI・データサイエンスに関連するプロジェクト遂行に求められる能力・資質を修得するためのプログラムで、文系・理系を問わず、全学部生を対象に実施されている点が特徴。PBL(※)などを活用しながら基礎から着実に体系的かつ実践的なスキルの獲得が可能で、次代のビジネスパーソンとして備えるべき発想力や実践力を養う場となっている。
※Project Based Learning、課題解決型学習

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


教育力が高い大学ランキング2020(近畿編)