グローバル教育に力を入れている大学ランキング2020(東京編)
写真=国際基督教大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(東京編)」だ。留学についての記述は、普段の取り組みを取り上げた。コロナ禍で海外への出入国が制限されている。各校の措置については別途ホームページなどを確認して欲しい。
1位は国際基督教大学(ICU)で475ポイント。日英バイリンガリズムを基本とし、多様性と対話を重視した、少人数のリベラルアーツ教育が最大の特徴だ。世界25カ国、75大学と交換留学協定を結び、交換留学枠は約4人に1人。海外からの留学生も多く学部学生の10人に1人が外国籍。教員も3人に1人が外国籍であり、世界との交流の場が国内外に豊富にあることで、日常に息づくグローバルを実現している。交換留学以外にも、6週間で英語を学ぶ「海外英語研修プログラム」や、夏休みを利用した「夏期留学プログラム」、現地のNGOや公的機関でサービス活動を行う「国際サービス・ラーニング」など、海外約40カ国で学び、単位を取得できる機会を数多く設けている。
2位は上智大学で415ポイント、3位には早稲田大学(235ポイント)が続く。早稲田大学は、「世界で輝くWASEDA」の実現を目指し、研究・教育・貢献を3本柱に改革を進めている。このうち教育面では、学部での学びに加えて、世界水準の全学共通教育を実践。世界で活躍するグローバル人材の育成に務めている。グローバル人材として不可欠なツールの一つである英語については、応用言語学の理論を取り入れたプログラムで話す力と聞く力を鍛え、さらに書く力を伸ばして使える英語を身につける。また、多様な留学制度を利用して、年間約4,600人の学生が海外での学びを体験する一方、8,300人を超える外国人留学生との多彩なイベントを通して、キャンパスで異文化理解を深める場も用意されている。
4位は東京外国語大学で138ポイント。そして5位には立教大学が118ポイントでランクインした。立教大学は、国際化戦略「Rikkyo Global 24」を策定し、専門性に立つグローバル教養人の育成を目指している。留学制度としては、世界42カ国約200校と協定を結んだ「派遣留学制度」と、学生自らが留学先を決める「認定校留学制度」がある。異文化コミュニケーション学部と経営学部国際経営学科では、それぞれ原則として全員参加の海外研修を実施し、近年は年間約1,300人の学生を海外に送り出している。また、2017年からスタートした「GLAP(Global Liberal Arts Program)」は、原則として英語のみで学位(学術)を取得できるプログラム。1学年20人という少人数制で入学時から所属し、2年次秋学期から1年間は、原則として全員が海外のリベラルアーツ大学へ留学する。希望者は2年次春学期までGLAP生専用の寮で留学生と生活し、日本にいながら常に「世界」を意識できる環境に身を置くことが可能だ。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。