「在宅中の生活・学習状況調査」を教育に活用。桐蔭学園が幼稚園から大学までの大規模調査の結果、94.2%が「オンライン授業を受講・学習できる」と回答
学校法人桐蔭学園(横浜市青葉区 理事長 溝上慎一)では、幼・小、中・高・中等教育、大学までの全学校種で4月よりオンライン授業を実施。在園児・在校生・学生を対象に、「在宅中の生活・学習状況調査」を実施したところ、5,319名が回答。在宅でのオンライン授業について、94.2%が受講・学習できる環境だと回答した(4月10日~30日調査)。
学園全体でオンライン授業を進めている桐蔭学園では、自宅学習期間の園児・児童・生徒・学生の生活・学習を支援するために、在宅時のインターネット環境、生活状況(ストレス状況・生活リズム他)、学習状況など全23項目のインターネット調査を行った。本調査は、本学園のIR(*1)調査・分析の所轄部門であるトランジションセンター(*2)が担当。
調査結果によると、在宅で「オンライン授業が受講・学習できる」と答えたのは、幼・小(98.3%)、中・高・中等教育(93.9%)、大学(93.6%)であった。そのほかの項目では、自宅学習期間中に「学校の学習をしている」と回答したのは中学生で90.4%、生活面では同じく79.7%が「ほぼ規則正しい生活ができている(食事・睡眠)」と回答した。
また、調査をもとに、他の園児・児童・生徒・学生の模範となる生活・学習者30名のビデオレターを学園内YouTubeで配信。これは、同世代のロールモデルの提示で、この時期不安になりがちな生徒のモチベーションや帰属意識の向上を目的としたもの。学園内での評判もよく「学習や生活での声がけがしやすくなった」(高校1年生保護者Aさん)、「元気が出た、大学で皆に会うのが楽しみ」(桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部4年Bさん)と、教育的な効果も得られた。
桐蔭学園では、ほかにも自宅学習期間に各学校で在園児・在校生・在学生同士が学内ネット上でつながる企画を展開中である。
(*1)IRとは
Institutional Researchの略で、とくに教学に関するエビデンスベースの学校教育改革の流れの中、高等教育から初等中等教育へと広がって取り組みが進んでいる。学校(教育機関)に関するさまざまな情報(学校の特徴や教育目標への到達、生徒・学生等の学習やキャリア、資質・能力など)を収集・分析しレポートを行う。結果を踏まえて、学校の組織マネジメントにおける計画立案や意思決定等に役立てることがよく知られる機能である。桐蔭学園では、幼稚園から大学までのIRをトランジションセンターが担当し、学校種を超えた学園全体の組織マネジメントに活かされている。
(*2)トランジションセンターについて
トランジションセンターは桐蔭学園の組織で、以下の業務を担当している。
大学の地域連携・生涯学習センター、芸術鑑賞や展示を行う文化センターと連携し、(1)ステークホルダー(学園内児童・生徒・学生、卒業生、保護者(卒業生の保護者も含む)、学園の教職員を対象)支援、(2)地域支援、(3)IR支援 を実施。
本件では、(3)のIR支援を担当。
https://www.toin-tc.com/outline