文部科学省「私立大学等改革総合支援事業」 7年間の選定タイプ数で芝浦工業大学が日本一
芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)は、文部科学省 令和元年度「私立大学等改革総合支援事業(※)」の、「特色ある教育の展開」、「特色ある高度な研究の展開」、「地域社会への貢献(地域連携型)」、「社会実装の推進」の4つのタイプに選定された。国が求める大学改革の取り組みに対し、同大の取り組み状況から算出した点数が選定基準を上回ったため、選定に至った。
これで2013年は全3タイプ、2014年からは毎年4タイプで選定、本事業の開始以来7年間の採択タイプ数は27となり、全国から申請のあった652校の中でも芝浦工業大学がトップという結果となった(注:文部科学省発表資料より、芝浦工業大学調べ)。
芝浦工業大学では、創立100周年を迎える2027年に「アジア工科系トップ10」の大学となることを目指して、改革のための行動計画「Centennial SIT Action」を進めている。
今後もCentennial SIT Actionで掲げる「理工学教育日本一」、「知と地の創造拠点(研究力強化・地域連携)」、「グローバル理工学教育モデル校」、「ダイバーシティ推進先進校」、「教職学協働トップランナー」を目指した大学改革を進め、「世界に貢献するグローバル理工学人材」を輩出していく。
※私立大学等改革総合支援事業とは
特色ある教育研究の推進や、産業界・他大学との連携、地域におけるプラットフォームを通じた資源の集中化、共有など、役割や特色・強みの明確化に向けた改革に全学的・組織的に取り組む大学等を重点的に支援する事業。
◆文部科学省が掲げる改革取り組みのうち、芝浦工業大学が選定された4タイプの取り組み
■タイプ1 「特色ある教育の展開」
学修成果の可視化に基づく教育⽅法の改善や⽂理横断的な教育プログラムの開発、入学者選抜、高大接続改革への取組などを支援
学長のリーダーシップのもと「理工学教育日本一」、「グローバル理工学教育モデル校」を目指して、教職学協働(教員・職員・学生)の教学マネジメント体制を構築。 ICTを活用した双方向授業やアクティブ・ラーニングの体系化、教員のみならずTA(ティーチングアシスタント)を含めた教育スタッフへのFD・SDの積極的な実施など、 「学生が何を学んだか」を大切にし、それを分析、評価、可視化して教育の質保証・向上に取り組んでいる。
企業のデータを基にした実践的なデータサイエンス教育や課題解決型学習(PBL)、実務家教員のカリキュラム編成への参画や必修科目として実施するインターンシップなど、「社会に、世界に学ぶ」建学の精神と人材育成目標を実践している。
■タイプ2 「特色ある高度な研究の展開」
社会的要請の高い課題の解決に向けた研究やイノベーション創出等に寄与する研究や他⼤学等と連携した研究など、⾼度な研究を基軸とした特色化・機能強化を促進
研究者(教員)の国際公募や、ライフイベントを経験した研究者の復帰支援など、人材の多様性確保を推進。合わせて国際的な研究拠点を整備するなど、積極的な国際共同研究を進めている。
2018年度の国際共著率は研究成果全体の26.2%で、この5年間で6.3ポイント増えるなど、「知の創造拠点」としての研究力強化に注力している。
■タイプ3 「地域社会への貢献」
地域と連携した教育課程の編成や地域の課題解決に向けた研究の推進など、地域の経済・社会、雇用、文化の発展に寄与する取組を支援
「地の創造拠点」として、積極的に大学の知的・人的資源を還元。地域の防災に関わる人材育成への寄与、地域の観光産業振興、教員の地域業績への参画など、まちづくりに大学として参画している。
また、地域の課題解決を授業・研究のテーマとしたり、カリキュラム編成にあたって地域の意見を聴取したりするなど、地域との実質的な連携を進めている。
■タイプ4 「社会実装の推進」
産業連携本部の強化や企業との共同・受託研究、知的財産・技術の実用化・事業化、産業界と連携した社会実装の推進に向けた取組を支援
企業との共同研究や受託研究などに学生も参画し、数多くの産学連携の実績を残している。また、技術経営(MOT)教育を全学的に展開し、アイディアの実用化・ビジネス展開によって社会実装につなげる教育を行っている。 その他、210を超える国内外の企業や大学とともに「GTIコンソーシアム」を組み、共に人材育成に取り組んでいる。