法政大学と三輪田学園高等学校が高大連携に関する協定事業を拡充–協定校推薦(学校推薦型選抜)入試制度の導入や大学教員によるオムニバス講座を開設

高大連携
法政大学と三輪田学園高等学校が高大連携に関する協定事業を拡充–協定校推薦(学校推薦型選抜)入試制度の導入や大学教員によるオムニバス講座を開設

法政大学(総長:廣瀬克哉)と三輪田学園高等学校(校長:塩見牧雄)は、2015年度から高大連携協定を締結し、様々な連携事業を行ってきた。今回、これまでの連携関係を一歩進め、入試制度や連携講座の開設等を含む新たな協定を締結。2023年度から事業を拡充する。

両校は互いに隣接した土地に校地を有する学校ということもあり、これまでも三輪田学園の生徒を対象とした法政大学教員による理科実験教室(体験授業)や外国人留学生との交流事業、SDGsを通じた大学生と高校生の課外活動など様々な交流を行ってきた。これまでの実績を踏まえ、今回、推薦制度や連携講座開設等を含む新たな連携関係を構築することにより、一層の交流・連携の推進を図りながら両校の教育を活性化していく。

【連携強化のポイント】
・法政大学は、2024年度入学者より三輪田学園高等学校からの協定校推薦(学校推薦型選抜)入試による受け入れを開始
・法政大学は、特別聴講制度により三輪田学園高等学校の生徒に大学の授業の聴講を認め、法政大学入学後は単位を認定する。2023年度は全学共通科目「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(略称:MDAP)」から開始する。
・三輪田学園高等学校は、同校生徒を対象に、高校教員と大学教員による高大連携講座「現代の諸問題について考える(大学の学びにふれる)」と題した全12回の講座を2023年度から開講。
・三輪田学園高等学校は、法政大学の学生を教育実習生として受け入れる。

◆協定校推薦(学校推薦型選抜)入試
従来の指定校推薦(学校推薦型選抜)入試では、大学が推薦を依頼する学部・学科等を指定したうえで高校の推薦に基づき選抜、受け入れをしてきたが、この制度は法政大学の15ある学部(学科)のなかから生徒の志望に応じて選択、出願できる制度となる。これにより、志望学部学科選択の幅が広がるだけでなく、入学後のミスマッチも軽減することが期待される。この制度では大学が指定する推薦基準を満たした生徒について、高校の推薦に基づき30名程度受け入れる予定。

◆特別聴講制度
法政大学では学則に定められた制度として、連携教育に関する協定に基づき、大学の授業科目を高校生が履修できる制度がある。今回、この制度を利用し、大学で開講するMDAPリテラシーレベル科目を高校在籍時から修得できる制度を導入する。また、この制度で修得した単位は法政大学進学後に卒業所要単位として換算することが可能。それは、高校生のうちから志望校選択・決定から大学入学までの学修意欲向上を図りつつ、政府等が謳っている「AI戦略2019」に見られるような文理を問わず、初級レベルの数理・データサイエンス・AI技能を習得することに寄与する。法政大学の掲げる「データサイエンスやAIを活用して、新しい価値を創造し持続可能な社会の構築に寄与する人材を育成」する方針にも合致するもの。


◆高大連携講座
高校教員と大学教員による連携授業。「現代の諸問題について考える(大学の学びにふれる)」内容で、大学教員がそれぞれのテーマについてオムニバスで講義を行い、高校教員がその振り返りやまとめを担当する。生徒が大学における「学び」を早期に体感することにより、社会課題への興味関心を広げつつ、将来の進路選択における視野を広げることを目的としている。また、テーマは複雑・高度化している現代の諸問題に対して、人文科学・社会科学・自然科学などの基礎学問のみにとどまらず、それらの複合領域の学問分野との関連を理解できるよう、事前にシラバスを作成し、全12回の開講形態にするなど、大学の授業を意識した構成になっている。

法政大学では、今後も引き続き、高大連携事業の強化・拡充をしていく。