実践女子大学が、2022年度の実就職率94.7%を達成 — 全国女子大2位・全国総合11位(卒業生数1,000人以上)–低学年次からの多面的なキャリア形成支援が全国トップクラスの実就職率を実現

実践女子大学が、2022年度の実就職率94.7%を達成 — 全国女子大2位・全国総合11位(卒業生数1,000人以上)–低学年次からの多面的なキャリア形成支援が全国トップクラスの実就職率を実現

実践女子大学(東京都日野市)では、2022年度の実就職率が過去最高の94.7%を達成した。これは、全国の女子大学で第2位、全国総合で第11位(いずれも卒業生数1,000人以上)となるもの(2023年実就職率ランキング 大学通信発表)。低学年次からの継続的なプログラム参加が学生の「就職力」を培っている。

同大では、2022年度の実就職率が過去最高の94.7%を記録。これは、これまでもっとも高かった2021年度の94.0%を0.7%上回るもので、2012年度の78.7%と比べると16%もの上昇となる。特に文学部では、21年度の91.5%から、22年度は94.5%へと躍進している。

この背景には、学生一人ひとりの個別支援体制や低学年次からのキャリア形成支援を教員と職員が教職協働でおこない、改革してきたものである。

【J-TAS体制】
同大では2019年に学生サポートの新たなプラットフォーム「J-TAS(Jissen Total Advanced Support)」を始動。「入学前から卒業後まで、一人ひとりの個性を大切にした個別支援体制」の考えのもと、”マス”向けのプログラムを軸に学生の成長を後押しする従来の体制から、個々の興味関心に最大限寄り添う”個別支援”体制へ転換した。

授業や課外活動、成長診断テストなどの結果は自己成長記録書に記録。また、教員と職員の「教職協働」を重視。ゼミ担当教員とキャリアサポート部の職員は、4年生の就職活動状況を共有するようになった。

就職相談件数が2019年から2022年で約3倍増になっていることは、こうした支援体制の転換・充実によって学生の側の意識も変わった結果だといえる。

【部署を再編、学生総合支援センターを開設】
こうした個別支援体制をさらに推進するため、新たに「学生総合支援センター」を設置した。

それまではキャリアセンターが就職支援を担い、サークル活動、ボランティア活動といった課外活動支援は学生課、学修や履修は教務課と分担され、部署間の連動がなかった。そうした状態にあった部署を再編。キャリアセンターと学生課を統合したほか、教務課で学生からの履修相談などに対応するセクションの分離・統合などを行った。

同センターではただ相談に乗るだけではなく、ボランティア活動やインターンシップをはじめ、多彩なアクティビティーによって「アクション総量」を増やし、学生の自信を高めることに主眼を置いている。社会連携推進室とも密に連携しており、産学連携やボランティア活動など、学内外で経験値を高める学生が増えている。

さらに、海外での活躍を目指す学生の選択肢を増やすため、海外インターンシップ先の開拓にも力を入れている。

【低学年からのキャリア形成支援を強化】
J-TAS体制の構築とともに、低学年からのキャリア形成支援を強化。文学部2年生を対象にした「就活基礎ゼミ」を開始したほか、2022年12月には全学部2年生対象の言語化能力を評価するコンペティション「JISSEN Student’s Reflection Award」を初めて開催し、学生生活における自身の成長や学びを振り返り、分かりやすい文章でプレゼン発表した学生10名に、奨学金を授与した。

また、就業意識の高い2年生向けに「大手・人気企業チャレンジプログラム」を開講している。就職活動に必要な自己分析や業界・企業研究の進め方、自己PRや志望動機の書き方を学ぶもので、就職難易度の高い大手人気企業にチャレンジし、内定獲得できる学生を低学年次から育成するのが狙い。1期生では、大手新聞社の内定を獲得し、就職している卒業生もいる。

そのほか、学生の就職活動への意識を高める社会連携活動プログラムとして、自治体と連携した地域活性化の企画や、企業との協働による新商品の開発などを行う「Jミッション」も展開している。2021年度には卒業生メンター制度もつくられ、卒業生が在学生の就職支援にあたるなど、教員、職員、学生そして卒業生まで一体となった支援体制を構築している。

●実践女子大学 2022年度 実就職率
94.7%(卒業生数1017人、就職者数949人、大学院進学者数15人)
・卒業生1,000人以上の大学で全国11位、同女子大学で全国2位

※実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業生(修了者)数-大学院進学者数〕×100で算出。