フェリス女学院大学キャリア研究会が『フェリスOGのキャリアから学ぶ 人文・芸術系女子のキャリアのつくりかた』を発行
フェリス女学院大学(学長:荒井 真)就職課と特定非営利活動法人キャリア・エンパワメント(代表:高嶋 成豪)が共催する「キャリア研究会」は1月17日、書籍『フェリスOGのキャリアから学ぶ 人文・芸術系女子のキャリアのつくりかた』(編著:キャリア研究会、監修:高嶋 成豪)を発行した。この書籍は、フェリスOGのさまざまなキャリアを通して、学生が自分のキャリアを考え、社会に出ていくことを前向きに考えるきっかけづくりとすることを目的として行われている「キャリア研究会OGトーク」の様子をまとめた内容となっている。
特定非営利活動法人キャリア・エンパワメント代表の高嶋成豪氏はフェリス女学院大学の非常勤講師でもあり、長きにわたって長期・短期のインターンシップ科目「キャリア実習」を担当してきた。
こうした中、フェリス女学院大学就職課は2021年9月、キャリア・エンパワメントと合同で「キャリア研究会」を発足。同大OGをはじめ複数の社会人を招き、トークセッションやワークショップ等を行うことで、学生が自分のキャリアを考えるきっかけづくりができるようになることを目的として活動している。
発刊された『フェリスOGのキャリアから学ぶ 人文・芸術系女子のキャリアのつくりかた』は、これまで「キャリア研究会OGトーク」に登壇し自身のキャリアを語った3名の卒業生と学生たちとの学びの様子をまとめ、書籍化したもの。書籍の主な内容は以下の通り。
■書籍のテーマ・内容
「キャリア研究会OGトーク」は、オンラインミーティングツール・Zoomを活用し、学生たちが卒業生のキャリアについて話を聞き、グループ討議を通じてお互いに学びあうというものです。取組みの初年度である、2021年度には4名のOGが登壇してくださり、みなさんユニークで、そして非常に「濃い」キャリアを披露してくださいました。この本を手に取った読者の方が学生であれば、ぜひ将来の自分の就職活動、そして社会に出て働くということに前向きになるための参考にしていただきたいと思います。そして、もしすでに社会に出て何かしらの仕事をしている方でしたら、自分のいまのキャリアを見つめ直す機会にしていただければ幸いです。(フェリス女学院大学就職課 永井 択 「はじめに」より)
■概要
・編著:キャリア研究会
・監修:高嶋 成豪
・発行:スローウォーター
・希望小売価格:印刷書籍版 1,650円(税込)/ 電子書籍版 1,500円(税込)
・発行日:2023年1月17日
・印刷書籍版仕様:A5判/モノクロ/本文221ページ
・ISBN:978-4-910379-38-8
<販売ストア>
・印刷書籍::Amazon.co.jp、楽天ブックス、三省堂書店オンデマンド
・電子書籍: Amazon Kindleストア
※各ストアでの販売は準備が整い次第開始されます。
<目次>
●チャプター1 CAを経て海外で就職後、起業したOG・馬渡 彩衣さん
パート1 海外で就職するってどんなこと?
パート2 起業するってどんなこと?
パート3〈全体討議〉 周囲に「認めてもらう」ための方法とは?
●チャプター2 金融機関で管理職として活躍しているOG・百瀬 茉莉奈さん
パート1 銀行の仕事とは? 総合職、営業とは?
パート2 管理職とは? 女性が働くとは?
パート3〈全体討議〉 「働く」の根底にあるのは「For Others(他者のために)」
●チャプター3 大使館に勤務後、通訳として活躍しているOG・棚田 周子さん
パート1 通訳、翻訳の仕事とは?
パート2 やりたい仕事をするまでの「3つのステップ」
パート3〈全体討議〉 就活に疲れた後に本当の道が見えてくる
■同書で伝えたいメッセージ
今回ゲストで参加していただいたOGの馬渡彩衣さんは、韓国で知り合った友人から日本で事業をやるのを手伝ってくれないかと誘われて、現在のビジネスをスタートさせています。百瀬茉莉奈さんは、銀行の支店で地域の顧客の相続の問題解決に奔走しています。通訳の棚田周子さんは、言葉が異なる社内外の関係者の相互理解を助けています。みなさんがフェリスの教育理念である「For Others(他者のために)」を体現されていることに感服しました。
一方、ゲストのなかには、子育てや親のサポートに力を注いでいる方もいます。常に学び続ける姿勢にも感心するばかりです。単に職業人というだけでなく、家族、親、学ぶ人など、いくつもの役割を担っていることがわかります。それにともなうご苦労もうかがえますが、みなさん前向きに取り組んでいます。職業人以外の面でも、ゲストの「キャリア」には学ぶところが多いと思いました。
加えて、本書を通して読者のみなさんにお伝えしたいのは、「人文系、芸術系の学部しかない女子大でも、社会で活躍している卒業生が大勢いるよ」ということです。多くの学生が、経済学部や経営学部など社会科学系の学部の卒業生よりも、「就職で不利なのではないか」、「仕事の能力で劣るのではないか」と感じています。でも、今回ゲストとして参加してくれたOGのキャリアには、私も社会人ファシリテーターも感心するばかりです。会社に勤めても、フリーランスでも、起業しても、その仕事の内容、社会人としての態度に、しばしば感銘を受けました。本当に素晴らしい先輩たちです。「女子大上等! 文学部上等!」というのが、このプログラムに込めたもう一つのメッセージです。(キャリア・エンパワメント代表 高嶋 成豪 「おわりに」より)