就職に力を入れている大学ランキング2021(北陸・東海編)
写真=金沢工業大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学(北陸・東海編)」だ。
1位は金沢工業大学で105ポイント。同大では1年次からキャリア教育を展開。自己管理からキャリアに関する考え方を磨き、3年次の夏休みには企業研究にもつながる1週間程度のインターンシップに参加する。毎年、進路開発センターには全国4000社以上の企業から求人票が集まり、求人倍率は学生1人に対し約20倍。学内イントラネット「企業情報検索サービス」には約2万2500社の企業情報を掲載し、会社案内や卒業生のデータベースなどを自由に閲覧できる。さらに、1回1時間を基本に履歴書の添削や面接指導が受けられる「個別面接指導」をはじめ、さまざまな就職支援プログラムが用意されているほか、就職活に必要な交通費軽減のための「就職支援バス」も運行している。
2位は福井大学で40ポイント。「全国大学就職率ランキング(※1)」の複数学部を有する卒業生1000人以上の国立大学で14年連続の1位となった同大。2020年3月卒業生1285人のうち967人が就職、297人が大学院に進学。企業等就職者の71%(418人)は従業員数300人以上の大企業に就職し、うち177人は従業員数3000人以上の巨大企業だ。さらに、在職3年以内の離職率は9.9%(※2)と、全国平均の32%に比べて非常に低く、就職支援に対する学生満足度は86.1%(※2)だ。こうした背景には、年間50回以上のガイダンス、年間200回もの学内個別企業説明会、県内外の企業を訪問するバスツアーのほか、就職担当教員とキャリアカウンセラーが内定まで学生をサポートする充実した支援体制がある。
※1:大学通信調べ ※2:2019年度実績
3位は中京大学で19ポイント。同大は総合大学としての強みを生かし、各学部と連携して学部の専門性を実践につなげるキャリア教育に早期から取り組み、自己発見と将来の進路選択を学生に促している。キャリア支援課では、就職ガイダンスや就活対策セミナーといった各種プログラムのほか、経験豊富なキャリアカウンセラーや学生アドバイザー、キャリア支援課職員が常駐して学生の相談に応じている。こうした支援体制により、2021年3月卒業生の就職率は97.9%と、毎年高水準を維持。近年はオンラインを活用した支援も充実させ、Web面接に利用できるオンライン専用個別ブース「CUBO(キューボ)」には静穏な環境と安定したインターネット環境、顔色を明るく見せるライトやなどが整備されている。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、739校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。