写真＝神戸親和女子大学
今回は保育教諭の就職者が多い大学を紹介する。保育教諭とは、保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方を持ち、幼保連携型認定こども園で働く職員のことだ。保育教諭輩出のために、各大学ではどのような取り組みが行われているのか。順に見ていこう。
1位は梅花女子大学で39人。大阪で最初の女学校として1878年（明治11年）に創設された梅花女学校を前身とする同大は、今年創立143周年を迎える。文化表現学部、看護保健学部、心理こども学部、食文化学部の4学部からなり、保育教諭に必要な保育士資格・幼稚園教諭一種免許状は心理こども学部こども教育学科の2コースで取得できる。なお、同学科は小学校教諭一種免許状も全学生が取得する。日本トップクラスの少人数教育と専任教員率の高さも特徴で、同学科の就職決定率100％を支えている。
2位は神戸親和女子大学で38人。保育士資格と幼稚園教諭一種免許状は発達教育学部児童教育学科で取得可能で、数多くの卒業生が保育教諭として活躍している。「ON×OFF」キャンパス教育が同大の特徴であり、学内（オンキャパス）で知識や技術、幅広い教養を修得し、そこで身につけたことを地域や社会などの学外（オフキャンパス）で実践する学びのサイクルを繰り返すことで実践力を身につける。その実践の一つが、子育て支援ひろば「すくすく」。地域の子育てを多角的に支援する学内施設で、学生たちが運営に関わりながら子育てプログラムを提供するなど、貴重な実習の場となっている。
3位は東京福祉大学で32人。同大の保育児童学部保育児童学科では4つのコースを設置し、将来の希望に合わせて入学後の希望に合わせて選択できる。保育士資格と幼稚園教諭一種免許状が取得できる保育・幼児教育コース、保育・初等教育コースのほか、社会福祉士受験資格も取得できるこども福祉コース、児童福祉に携わる人材を育成するこども発達心理コースがある。キャリアに関する授業も1年次より実施し、3年次以降は公務員保育士・公立幼稚園教員、公立学校教員など、志望する進路に合わせて選択する。また、学内演習や学外での実習機会も豊富に設けられている。
4位は武庫川女子大学でと四国大30人。武庫川女子大学教育学部教育学科では、小学校教育コース、小学校・中学校教育コース、幼児教育・保育コース、国際教育コースを設置し、希望に合わせて2年次からコース選択をする。保育教諭に必要な幼稚園教諭一種免許状及び保育士資格は、幼児教育・保育コースで取得が可能。キャリア教育や就職サポートも充実しており、教員免許取得と就職のための支援を行う「学校教育センター」を設置するなど、学生の意欲を最大限にバックアップしている。なお、同センターが開講する「教員・保育士採用選考試験対策特別講座」は学生からも好評だという。
＜表の見方＞
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医科・歯科の単科大等を除く全国735大学に2020年春の就職状況を調査。551大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数には臨任・非常勤を含む。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。大学名横の＊印は大学院修了者を含むことを表す。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。
