写真＝聖徳大学
今回は幼稚園教諭の就職者が多い大学を紹介する。幼稚園教諭輩出のために、各大学ではどのような取り組みが行われているのか。順に見ていこう。
1位は聖徳大学で92人。教育・福祉系就職率100%を誇る同大では、卒業後に現場で即戦力として活躍するため、4年間必修のピアノ、造形・身体表現、折り紙など、豊かな表現力を身につける。また、子どもの心に寄り添える現場対応力、子どもや保護者への指導・援助ができる知識と能力を育成。附属幼稚園がある強みを生かし、早い段階で基礎・基本を学び終えた後に教育実習を行い、段階的に実習に臨むことで実践力を高めている。筆記試験や面接試験対策のための授業のほか、個人指導も行う万全の試験対策も行い、難関の公立幼稚園教諭合格者数6人という実績を誇る（※）。
※2020年3月卒業生実績
2位は東京家政大学で91人。家政学部児童学科、子ども学部子ども支援学科では、幼稚園教諭一種免許と保育士資格を全学生が取得することを原則としている。その結果、毎年多くの卒業生が幼稚園教諭や保育士として就職し、各現場で活躍している。学生ひとり一人の夢の実現のため、大学全体の取り組みとして就職支援を実施。キャリアデザインに関する授業のほか、各種就職セミナー、進路アドバイザーによる相談、面接練習、履歴書やエントリーシートの添削など、幅広い支援を展開。公務員試験や各種検定試験の対策講座も多数開講している。
3位は十文字学園大学で86人。毎年多くの幼稚園教諭・保育士を輩出する教育人文学部幼児教育学科では、1年次から附属幼稚園や地域の保育所などで実習を行う。実習の際には個人面談を随時行うなどサポート体制も充実している。保育や教育の現場で活躍する人々を招いて話を聞く特別講義では、現場の視点からのアドバイスから職業観などを醸成。3・4年次にはキャリア支援センターが主体となって「公務員試験対策講座」を開講し、公立幼稚園や公立保育所への就職を目指す学生を支援する。卒業生同士のつながりも強く、研修会の実施など卒業後も安心して働くことができる。
4位は鎌倉女子大学で81人。2023年に80周年を迎える同大は、家政学部、児童学部、教育学部の3学部を擁する。幼稚園教諭一種免許状は、児童学部児童学科で取得可能。時代や社会のニーズに対応できる、実践力の高い「子どもの専門家」の育成を目指す同学科では、小学校教諭一種免許状や保育士資格も取得できる。そのため、「小学校教諭と幼稚園教諭」「幼稚園教諭と保育士」など、複数の免許・資格を組み合わせることで、幼小連携や幼保一体的な取り組みなどの政策にも対応できる、独自の専門性を身につけることも可能だ。実際に同大では、「幼稚園教諭・小学校教諭・保育士」の免許・資格を同時に取得する学生が増えているという。
＜表の見方＞
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医科・歯科の単科大等を除く全国735大学に2020年春の就職状況を調査。551大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数には臨任・非常勤を含む。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。大学名横の＊印は大学院修了者を含むことを表す。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。
