就職に力を入れている大学ランキング2020(中国・四国編)

就職に力を入れている大学ランキング2020(中国・四国編)

写真=広島経済大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学(中国・四国越編)」だ。

1位は広島経済大学で13ポイント。低学年次からキャリア形成支援を推進し、「キャリアプランニング関係科目」や「就職対策試験科目」「インターンシップ」などを正課の科目として開講。税理士や宅地建物取引士、ITパスポートなどの資格取得をサポートする「能力開発科目」も正課の科目となっている。これらの授業やインターンシップなどで培ったスキルは独自の「プログレスシート」に記録。課題発見力や計画力、発信力といった社会人基礎力の向上度合いを評価するツールとして効果的に運用されている。また、3年次には全学生と面談を行い、その後の就職活動状況から進路まで、キャリアセンターでの把握率は100%。だからこそ学生一人ひとりを支えるオーダーメイドの就職支援が可能となり、大学発表の2020年3月卒業生の就職率は99.4%を達成した。

2位は岡山大学で12ポイント。「キャリア形成基礎講座」をはじめとした初年次キャリア教育を必修とし、就職に対する意識づけと方向づけを重視。その後、「キャリアデザイン」はIからⅥまで開講され、コミュニケーション能力やプロジェクトの企画力や実行力の向上、業界知識の獲得、専門スキルの習得まで、多彩なキャリア教育が展開される。その結果、2020年3月卒業生は民間企業への就職が63%で、国家公務員と地方公務員を合わせて24%、小中高をはじめとする教員が13%と、民間企業以外の進路が高水準となった。また、文・法・経済学部の合計では31%が公務員となっている一方、理・工・環境理工・農学部では約6割が進学。中国・四国地方のほか、関東や近畿、九州まで、全国にバランスよく卒業生を送り出している点も特徴的だ。

3位は広島大学で11ポイント。1年生全員が参加する「初年次インターンシップ」をはじめ、入学直後から卒業後を視野に入れた「早期キャリア教育」がスタート。その後、専任教員による講義やガイダンス、個別相談といった「総合的キャリア教育」や、民間企業での実務経験を持つ教員やアドバイザーによる「実践的キャリア教育」へとつながるほか、公務員試験や教員採用試験、TOEIC、簿記試験などの各種試験に向けた対策講座も学内で開講される。また、首都圏や関西圏での就職を希望する学生を対象に、現地で働く卒業生との懇談会なども開催されている。これらのサポートを統括するのは、グローバルキャリアデザインセンター。学部の教職員とキャリアアドバイザーなどのスタッフが連携しながら、学生の就職活動を総合的に支援している。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


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