就職に力を入れている大学ランキング2020(北海道・東北編)
写真=国際教養大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学(北海道・東北編)」だ。
1位は国際教養大学で32ポイント。1年次から職業意識の形成を目的とするキャリア教育を推進し、「キャリア・デザイン」を必修科目とするほか、キャリア開発センターでも、キャリア・カウンセリングやインターンシップなどのさまざまなプログラムを用意。学内企業説明会である「仕事研究会」は、県内外の企業から人事採用担当者を招いて開催される。こうして2012年度から2019年度まで、メーカーや商社、金融、IT、マスコミ、公務員などへの就職希望者に占める就職率は100%を継続してきた。一方、アカデミック・キャリア支援センターでは、大学院進学を検討する学生向けにワークショップや特別講演などを実施。卒業生の約7%は国内外の大学院などに進学し、修了後、国際機関やシンクタンクなどや、有名企業に就職している。
2位は東北大学で15ポイント。「全学教育科目」では、キャリア教育科目として「ライフ・キャリアデザイン」などが開講され、キャリア支援センターではビジネスマナーやコミュニケーション能力の向上から、グループディスカッションや個別・集団面接を想定したスキルの習得まで、少人数で実践的に学ぶワークショップが実施されている。また、多くの企業や団体、組織と学生が出会う「合同説明会」や「キャリア就職フェア」、全学年対象の「インターンシップフェア(夏・冬)」なども開催。求人情報は学外の端末からも検索・閲覧可能な環境が整備され、首都圏で就職活動を行う際には、事前予約不要で無料Wi-fiでのインターネット利用や就活対策資料の閲覧、資料の印刷、携帯電話の充電などに利用できる施設について情報提供を行っている。
八戸工業大学も同じく15ポイントで2位にランクイン。同大では入学と同時にキャリア教育が始まり、自己分析や職業理解のほか、「仕事をすること」への意識づけが行われる。その際、1年次に担任教員が決まると、卒業まで一貫して学生をサポート。加えて、就職課の職員やその他の学科教員も協力して学生の相談に乗り、アドバイスを行う。3・4年次からは、所属するゼミの教員も学生のサポートに参加し、担任教員、ゼミ担当教員、就職課の職員が、それぞれの立場から学生のキャリアデザインをサポートしていく。支援プログラムとしては、「就職ガイダンス」や学内で企業の採用担当者と直接面談ができる「学内合同就職説明会」といった就職支援行事のほか、SPI試験の対策講座や模擬試験、公務員・教員対策講座なども実施している。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。