就職に力を入れている大学ランキング2020(九州編)
写真=九州工業大学 学内合同企業説明会(2019年3月撮影)
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学(九州編)」だ。
1位は九州工業大学で122ポイント。著名400社(※1)実就職率(※2)は全国7位、西日本では1位(2020年度実績)だ。就職率はもとより、エンジニアになるための実学教育と充実したキャリア支援で実現される、質の高い就職先が大きな特徴となっている。内定までマンツーマンで支援する就職担当教員が学生の大きな支えとなり、社会で活躍する企業人によるセミナーやインターンシップを低学年次から行うことでいち早くキャリア意識を育成。社会からの信頼も厚く、2021年3月に開催したオンライン合同企業説明会には約700の企業が参加。全国の優良企業に勤務する卒業生を中心に構成される同窓会組織の明専会によるバックアップも、就職実績に大きく貢献している。
2位は福岡工業大学で44ポイント。関東や関西圏への就職が約5割に及ぶ同大では、県外での就職活動に際して20,000~37,000円の交通費・宿泊費補助を実施するほか、就職活動時に使用できるセカンドキャンパスを東京、大阪、広島、福岡に設置。東京と大阪には企業訪問を行う専門職員を常駐させるなど、全国を視野に入れた就職支援体制を確立している。上場・大手企業をキャンパスに招いて研究・教育現場を紹介する「企業交流会」をはじめとして企業との信頼づくりにも尽力しており、「学内合同企業説明会」には西日本最大規模となる約1100社が参加する。学科別に配置する相談員や保護者向け就職ガイダンスなど、丁寧で細やかなサポートにも注目したい。
3位は九州産業大学で24ポイント。そして4位には崇城大学が14ポイントで続く。“どこよりも手厚い就職支援”を目指す崇城大学では、キャリアカウンセラーが2人おり、複数名の外部カウンセラーや各学科のキャリアアドバイザーによる多角的なサポートを実施。教職員の就職活動に関する知見を深める活動や、プロのカメラマンやヘアメイクアーティストによる写真撮影など、独自性の高い取り組みも多い。他方では、大学公認の“起業の部活動”である「起業部」を中心とした起業家育成プログラムを展開。起業家やイノベーターとのネットワークや最新鋭の設備を生かし、地域創生の中心を担える人材や、世界へ挑戦できるアントレプレナーシップの育成に取り組んでいる。
※1:著名400社は、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に大学通信が選定。
※2:実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業(修了)者数−大学院進学者数〕×100で算出。
<表の見方>
-
全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。