就職に力を入れている大学ランキング2020(関東・甲信越編)

就職に力を入れている大学ランキング2020(関東・甲信越編)

写真=国際医療福祉大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学(関東・甲信越編)」だ。

1位は国際医療福祉大学で18ポイント。保健師や理学療法士、作業療法士、視能訓練士、精神保健福祉士、介護福祉士といった医療福祉専門職の国家試験合格率は、全学部・学科で平均合格率を大きく上回り、全国トップクラス。約2万9000人の卒業生に対する高い評価と信頼が多数の求人数につながっており、大学発表の就職率は毎年100%を維持している。背景にあるのは大学を挙げたサポート体制だ。担任教員やゼミ担当教員、その他の学科教員による個別指導や国家試験対策講座、模擬試験など以外に、キャリア支援センターでは、就職ガイダンスや各種就職試験対策セミナーなどを開催している。常駐するキャリアコンサルタントやチューター学生からアドバイスを受ける機会が豊富な上、医療福祉分野の第一線で活躍する卒業生による講義や交流会も実施されている。

2位は秀明大学で16ポイント。「目をかけ、手をかけ、声をかけ」という方針のもと、学部・学科と就職支援センターが連携してサポートを展開。全学部で担任制が導入され、年間で学生1人につき最低2回の面談を行い、国家試験対策や資格取得、インターンシップなどに関する相談に対応する。就職支援センターでは、学内企業説明会や全15回のキャリアサポート講座などを通して面接対策や履歴書の書き方の指導を実施している。秀明大学は教員就職率も高く、2020年3月卒業生の教員採用試験正規採用率は61.5%、教員就職率は86.7%と、どちらも全国でトップクラス。学部生全員が寮生活を送る学校教師学部では、夜間学修での教員採用試験対策や、春休みの教員採用試験直前対策講座といった独自の取り組みによって教師としての資質・能力が育まれている。

3位は日本工業大学で15ポイント。入学直後からキャリア教育が始まり、学年ごとにキャリア系科目を配置。就職活動が本格化する3年次には「全員面談」が行われ、企業の人事担当者や卒業生、外部講師などを招く「業界・業種セミナー」や「OB・OG仕事研究」、「就職活動合宿セミナー」なども開催する。900社を超える企業が集まる「学内合同企業説明会」には、就職を希望する学生の9割が参加し、そのうち4割はこの説明会で出会った企業から内定を得ている。日本工業大学の2020年の実就職率(※1)は95.9%。全国の工科系大学では11位であり、卒業生数500人以上1000人未満の大学では全国8位、卒業生数300人未満を除いたエリア別では関東甲信越で6位となっている(※2)。
※1:実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業(修了)者数−大学院進学者数〕×100で算出。
※2:大学通信調べ

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


就職に力を入れている大学ランキング2020(関東・甲信越編)